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ニコンF5の意味したもの [写真]

 ニコンの使用頻度が極端に減ったのは、ニッコールレンズがGタイプ化(絞りリングを省略した)したことにその大きな理由がある。MFニコンにニッコールGレンズは事実上使用不能だからだ。
 いつまでもフィルム一眼レフカメラにこだわって、そんな意地を張るなと言われそうだけど、意地もなにも、新しいレンズが使えないカメラがあると不変のFマウントでも新しいレンズの購入意欲が失せてしまう私である。手もとにはたくさんのMFニコンがあるからレンズに本来あった絞りリングがなくなるのは困る。じゃあ、大人しく古いニッコールレンズ使えばいいじゃないのかと言われれば、それで話は終わってしまうのだけど。
 ニコンはレンズ資産のほうはきちんと面倒をみますという方向なようで、最新のD600にもAi連動ピンや、ボディ内モーターを残しているのは周知のとおりである。
 でもまあ、逆に最初っからフルに電子化されたEOSのほうが私にとっては潔くて、レンズの互換性など何ら気にすることがなく使えるので私など依頼仕事ではキヤノンをメインカメラに切り替えてしまったわけだ。
 じゃあ、ペンタックスだってニコンと同じじゃないと突っ込まれそうだけど、こちらのほうは少なくとも現時点ではAPS-C専用のカメラボディとレンズを主流としているわけだから、新しいレンズが発売されても視野にも入らないしほとんど無視できる。ペンタックスが35ミリフルサイズフォーマットのデジタルカメラを出してきた場合には、ぜひともその対応レンズには絞りリングをつけてもらいたいものだ。
 先日、珍しいフィルムによる撮影依頼があり、久しぶりにニコンF5を引っ張り出して使用したのだけど、F5こそがニッコールをGレンズ化計画への大きな道筋をつけたというか加速をつけた機種なのではないかということを思い出した。
 この理由を簡単に説明してみる。F5の場合にはSやDタイプのようなCPU内蔵の絞りリングのあるレンズを装着した場合、ボディ側のコマンドダイヤルでも絞りリングでもどちらでも絞り設定が可能になっている。前者の場合は最小絞りに設定してロックし、コマンドダイヤルで絞りを設定する。後者では従来どおり、絞りリングを動かして絞り値を設定する方式だ。一見、フレキシビリティな機能のように思える。
 ところがだ、後者を主流にして使いたい人。つまり、常に絞りは絞りリングで設定している人の場合は、注意していないと大きなミスを起こしかねない。具体的にいうと、最小絞りで撮影していたつもりでも、それよりも開いた絞りになってしまうことがあるのだ。F5を使用してSやDタイプレンズを装着し、レンズの最小絞りで撮影する場合は、液晶表示パネルを確認し、絞りリングの最小絞り数値と、F5の液晶表示の絞り数値とが一致していることを必ず確かめる必要がある。
 私がこのことに気づいたのは、たしかF5にポジフィルムを装填して、何かのマクロ撮影をした時にこのこと。現像が上がってきたコマに絶望的に露光オーバーのコマを発見したからである。自分は最小絞り値で撮影していたつもりだったけれど、カメラ側のコマンドダイヤルでの絞り設定は最小絞り値よりも開いていたのだ。
 まあ、私の確認不足であることは確かで、絞りは絞りリングで設定するのだと決めていたものだから、カメラのファインダー内の絞り表示とか液晶パネルでの絞り表示はろくに見ていない。だからこのトラブルは起こったわけだ。F5の取り扱い説明書にも「絞りはボディ側の絞り設定が優先されます」と、記載されていたように記憶している。私などはMFニコンもニコンのデジタル一眼レフも両方使いたいからほんとはカメラの種類で二重のインターフェースを持っているのがイヤなわけ。勝手なんだけど。
 ニコンF100では、こうしたトラブルが起こる可能性に気づいたのか、絞りリングによる絞り設定かボディ側のコマンドダイヤルによる絞り設定かを、あらかじめ必ず選択しなければならないようになっていて、後者の場合には絞りが最小絞りからズレているとエラー表示になりシャッターが切れないフールプルーフ機構がはたらくのだ。
 F100は「F5ジュニア」の愛称だったけど、アニキよりも気配りされたカメラだったわけだ。もちろん絞りリングのないGタイプのレンズを使用する場合は、こうしたつまらないことに一切気を回す必要はないから安心して使える。でもなんだか釈然としないものだ。
 ま、こんなこともあってかどうかは知らないけどニコンはGタイプレンズをより推進してゆき、私はそれとともに少し離れたところからみているという構図なわけである。
もちろんフツーのマジメなニコンユーザーにはどうでもいい話だけどね。 
nikonf5-II.jpg
ニコンF5。Ai AFニッコール50ミリF1.4Dつき。作り込みははっきり言ってF6より優れる立派なカメラで性能面でも優秀。おそらくSやDタイプレンズを使用する場合には、絞りは最小絞りでロックしていただいてボディから絞りを設定してねとほんとは推奨したかったんだろうね。
 
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8月の砂時計

今頃(2014年8月)ですんません。

F5でも、カスタムセッティングの22「前ダイヤルの絞り値設定」で、1の「なし」に設定していれば、〝最小絞りで露出オーバー”のミスは防げてましたね。取説を読むのは嫌いだなんて言わないで、きちんと読みましょ。
by 8月の砂時計 (2014-08-09 00:06) 

North-Wind

個人的にはCPUレンズの安っぽい絞りリングの操作は固定で全然かまいませんでしたが(F-801など逆に何故、コマンドダイヤル調整にしなかったのか疑問)、結局E型(電磁絞り)に移行し、F5がそれに対応していないのが、ショックです。
電磁絞り程度は将来的に可能なように予見していないのか・・・
D型(距離情報あり)に移行した時にも感じていましたが。

残念ながらキヤノンに先見の明があったことは認めざるを得ません。
by North-Wind (2016-09-25 09:00) 

山岸 豊

私も今頃(2017年3月)になってコメント。

最近のニコンの新機種中止だとか、希望退職だとか、衰退の兆候はカメラ部門に関してはレンズの絞りを無くしたGタイプに原因があるように思う。 フジノンのXFレンズは電子化されていても絞りリングを維持しているのに。
by 山岸 豊 (2017-03-16 07:25) 

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