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「中古カメラはこう買いなさい」発売! [本]

 玄光社より、「中古カメラはこう買いなさい」という本が出た。著者は私と大浦タケシさん、中村文夫さん。共著である。
サブタイトルは“誰も教えてくれなかった買い方ガイド”となっていて、いちおうはビギナー向けの体裁をとっているけど、いくつか隠し味をマニア向けに加えておいた。いまふうに言えば「わかる人にはわかる」はずである(笑)。
 本書が発売された後、口の悪い知人から、タイトルは「中古カメラは後悔なさい」とか「中古カメラは公開なさい」の間違いじゃないかと指摘されたけど、たしかにこれは一理ある(笑)
 誰しもが知ってのとおり、いま銀塩カメラは現行品として販売されているのはわずか数種であり、中古でも価格が暴落するなど危機的状況下であるわけだが、少ないとはいえ、地道な銀塩写真の制作活動を続けている人は少なくない。逆をいえば、ありがたいことに銀塩カメラを必要とする人にとっては我が世の春状態の価格で販売されている。とはいえ、現行品がないのだから、この先良質な個体は数が減る一方になる。
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 本書は銀塩カメラを延命しようとか、文化を守るなどとエラそうなことをは一切言っていない。時代を作ってきたカメラたちの価値、あるいはこれらの存在とは何だったのか、さらにはいま使うということは、どのような意味と面白さがあるのかも重点として書かれ、購入上の注意点を上げてみた。
 大きな問題なのは今後もフィルムが存続するかということ。ま、これはまず自分が生きている間くらいは大丈夫なのかなあ(もちろん根拠はない)と安心している。それよりも入り口があっても出口がない。つまりフィルムを使っても、現像するところが少ないという状況のほうが問題かもしれない。ところがネットで調べれば現像を受け付けてくれるお店やラボはヤマのように出てくるし、モノクロなら自家現像もできるから暗室は必要ない。以前よりは手間がかかるかもしれないが、銀塩カメラを使おうという意思がある人ならこれらを手間だと思ってはいけません。
 デジタルだろうが銀塩だろうが写真的な価値は変わらないが、装置としてのカメラは現行販売期間は長くても3年程度。ところが70年前のライカでもフィルムがあれば写すことができる。カメラという装置の価値、そして“写る”という意味を探ることを考える上において、銀塩カメラはもう少し見直されてもよいはずだ。

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ブロニカRF645

中判のデジタルパックのように、135判もデジタルパックが出れば中古銀塩機も盛り上がるでしょうね。数百万画素フルサイズ、ISO100〜1600、充電式で36枚まで。企画が立ち上がったら出資しますよ。
by ブロニカRF645 (2013-09-22 22:27) 

Koichi Akagi

ブロニカRF645さん、出資とは素晴らしいです!
けれどデジタルバックで使えるから、というのは私もそうだと思ってはいますし、実際に求めている人も少なからずいらっしゃると思います。けれど、いまの銀塩カメラの愛用者とか銀塩写真の制作者はさほどそのことを重要視していないのではないかと思います。
by Koichi Akagi (2013-09-22 23:29) 

SpeedBird

日本の雄、富士フイルムにもぜひぜひ踏ん張ってほしいなぁと思います。

by SpeedBird (2013-09-22 23:47) 

高戸二三男

銀塩カメラはもう少し見直されてもよいはず、とため息が聞こえます。私、細々と、トライX-400を楽しんでいます。とても楽しいです。
フィルムをだめにしているのは、少し名の売れたプロでしょう。デジタルで、絞り16は解像度が落ちます。10.5㎜の超接近撮影の作品を見て、もう一歩前に出ましょうなどと、なんともやるせない人たちが常識を振りまいているようです。
私98パーセントデジタルですが、気合いが入ります、フィルムでは。
by 高戸二三男 (2013-09-23 18:30) 

須賀 啓之

底値までいったハッセルVシリーズは最近中古相場が上昇。
503、555などは20万を超える物もではじめた。
500C、CMは品薄になってきた気がする。
大変よい書籍だが中国語に翻訳しないで頂きたい。
by 須賀 啓之 (2013-09-24 07:10) 

Koichi Akagi

SpeedBirdさん、まったくそのとおりですね。東欧系とか英国のハーマンなんかはモノクロでは頑張っていると思いますが、品質面や安定供給という意味では辛いものがあります。ただ、今では大きな会社は余裕があるようでいて、赤字部門があることは株主が許さないという風潮もある。辛いところでしょう。頑張れとしか言いようがない。
by Koichi Akagi (2013-09-24 09:48) 

Koichi Akagi

高戸二三男さん。なるほど一理あります。人のふりみて我がふり、という言葉が浮かびます。すでにデジタルと銀塩の画質比較などをしても意味のないことだと思いますので、異なる歩みがあるとよいと思っていますし、それは必要じゃないかと思います。
by Koichi Akagi (2013-09-24 09:52) 

Koichi Akagi

須賀啓之さん、私が最初にハッセルを購入したころは、高価でタイヘンでした。そうですか、価格上昇は再度価値が見直されてきたとみるべきでしょうか。というかVシリーズはHシリーズとは異なるものですもんね。中国語ですか?版元はどう考えているか。でも良質な中古個体はだいぶ彼の地に流れてしまいました。これはかつて、日本の業者が欧州や北米に買い出しに行ったのと似ていなくもないですが、もし良好な状態で今後も流通するようならそれもやむなしかも。
by Koichi Akagi (2013-09-24 09:58) 

R・ライカ

まぁ、ココでも何度か書いてますケド、「銀塩カメラ」という呼び方は馴染めないナァ…。だれが言い出したか、はたまた出版社の都合か、まことに味気ない・・・。
by R・ライカ (2013-09-25 01:11) 

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