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「ズームレンズは捨てなさい!」 [本]

 3月18日に拙著「ズームレンズは捨てなさい!」〜3万円単焦点レンズで世界を変える〜が、玄光社より発売されます。内容はそのままタイトルの通りですが、3万円以下で購入することができる単焦点交換レンズを最新の現行品から古いものまで50本あまりを選択して、廉価なレンズでもすげー立派によく写りますぜ、ということを作例写真をもって検証した本であります。
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 メーカーも利益率のよいレンズを売りたい。でも、ズームじゃないと販売力が弱い。ズームはもはや単焦点レンズと比較しても意味のないほど高性能。この時代に単焦点レンズを使う意味とは理由とは?これをメーカーにもユーザーにも問いかけているわけです。
 金額に上限を設けたので、本来はあくまで現行品を中心にレビューしたかったのですが、これは叶わず、一部クラシックなレンズも掲載しています。クラシックなものも含めると、他にはあれもあるこれもあるとなるでしょうが、そのあたりはクラシックレンズ専門書をご覧になられたほうがいいかもしれません。
 タイトルについて、発売前から一部で賛否両論があるようですが、このシャレのわからない人にはまったくおすすめできません。本書はズームを否定する本ではありませんので念のため。
 ちなみにズームレンズを捨てる場合は私の前でお願いします。責任を持って拾い、次作の「単焦点レンズは捨てなさい!」に役立たせます(笑)。
というのは冗談ですが、どうぞよろしくお願いします。



スーパーワイドヘリアー15mm F4.5 アスフェリカル III [写真]

 すでにご覧になられた方も多いと思うけど、コシナからまもなく登場するフォクトレンダースーパーワイドヘリアー15mmF4.5アスフェリカルIIIレビューデジカメwatchで行った。
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 詳しくは記事へ。なんだけど、広角系レンズの周辺の色カブリはマウントアダプターを使用して遊んでいる人の多くに経験があるのではないかと思う。このところのフルサイズのミラーレス機が続々と登場してきたことで、色カブリがさらに気になる人が増えたはず。III型はこれに完全対応したわけだ。
 コシナのMマウント互換VMレンズでの本格的デジタル対応によるモデルチェンジということで個人的には感慨深いし、色かぶりだけではなく周辺域での性能向上も素晴らしいし、周辺光量低下も特性上はあるものの、旧レンズと比較するとさほど大きなものではなくなっている。
 個人的には超広角レンズの周辺光量落ちはあまり気にしないほうなので、I型とかII型も描写的には捨て難く、モノクロでの撮影やら、フィルムライカなどで撮影する場合は、新レンズを入手しても今後双方を条件に応じて選んで使うことになると思うが、アサインメントで超広角レンズが必要になった場合は新レンズはたいへん心強い。後処理の手間も省けるからだ。ここではアザーカットをお見せしておく。
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ライカM[Typ240] スーパーワイドヘリアー15mmF4.5 アスフェリカルIII 絞りf8 AE AWB ISO400
 
記事にも書いたけど、初期のスーパーワイドヘリアー15mmが発売されたことで、現在のコシナのライカ系互換レンズやベッサシリーズなどの位置を決定づけたと言ってよいだろう。ある意味では15mmレンズはコシナのフラッグシップレンズともいえる存在であり、これがフルモデルチェンジしたということは、コシナ・フォクトレンダーシリーズも新しい段階に突入したのではないかと思う。

イルフォードフィルムの値上げ [銀塩写真]

 コダックに続いて、イルフォードハーマン・テクノロジー)のモノクロフィルムの値上げも4月1日から行われるということがわかって、仕方なく愛用しているイルフォードHP5プラスをオトナ買いしている。値上げ幅はかなりのもので、量販店でも1本が実質800円台くらいになるのかな。せめてもの抵抗である。直接輸入も考えたんだけど、円安攻勢もあって、かなり大量に買わないとお得感がなく。感材は生モノということがイタイ。
 HP5プラスはトライXの代わりとして使うが、露光過度方向に対してのラチチュードがトライXより弱い感じがして、濃いネガでのプリントだと、粒子の揃いがいまひとつ美しくないように思う。本来はちゃんと露光も考えねばならないんだけど。でも、35mm判での高感度フィルムの微粒子追求みたいな研究はもうヤメることにしたので、気にしないことにした。微粒子を追求するならイルフォードだと400デルタを使うか中庸や低感度のフィルムを使うことにしている。
 それでもフィルムを大量に買ったら買ったでなんだか気が大きくなってしまい、デジカメみたいにバリバリ撮影して反省したりしている。撮ってる時は値段ことを考えないから。けれど35mm判カメラなんてのは、1枚1枚じっくり撮るものでもないので撮影方法論は変えることができない。
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 印画紙は先に3月のアタマから値上がりして、これはこちらの在庫もあったので買いには走らなかったが今になって後悔している。でも、印画紙の安いころはテストピースをろくに作らずにデタラメに露光してかなりの枚数の紙をムダにした。エディトリアルの仕事では感材費が請求できたこともあったけどね。
 今ではけっこう1枚を慎重に焼いているので、逆にムダは減ったようにも思う。こういう考え方をしないと今どき銀塩モノクロ写真制作なんかやってられないのだが、値上げでフィルムや印画紙のありがたさをかみしめるてみる機会として考えることにした。

オリンパスOM-D E-M5 MarkIIを使い始める [デジタルカメラ]

デジタルのOM初号機のOM-D E-M5とはなんだかソリが悪かった。オリンパスのマイクロフォーサーズ機はPENシリーズから始まったから、PENに続いて栄光のOMという名をかくも簡単に冠したことはいかにも安直なようにも思えたし、“一眼レフ”のフォルムを採用したことの必然が理解できなかったからということもある、細部の作り込みに関してもそうだ。UIに関しても練られてはいるのだろうが、PENと併用するとなんだかなという感じ。ま、正直なところ全般的な思想性について気に入らない点も多かったわけだ。
高性能のEVF内蔵するのなら今ではこのフォルムは常識的なものとなっているわけだし、見た目でも不自然さはない。何よりもホールディングした時にその使いやすさはよく理解できる。
後にOM-D E-M1で陥落してしまい、OM-Dの方向に転向してしまった私なので、最新の“OM”であるOM-D E-M5 MarkIIにお越しいただくしかないわけである。
いまだにフォーサーズ使いである私としてはホントはE-MIIにも像面位相差のイメージャーは内蔵してほしかったところだが、そうなるとE-M1との差別化は難しくなってしまうのであろう。
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話題の「世界で一番ブレない」という5軸手ブレ補正だが、これには本当に驚かされる。先日も単独のロケで、簡単な料理写真を自然光で撮影する要件が発生し、片手にカメラ、片手でレフ板を持って撮影しちゃったんだけど、上がりは完璧だった。グリップ感は格段に向上したけど、E-M1での単体には負ける。したがって、ちょいとサイズはデカくはなるけど、パワーバッテリーホルダーは必須のものとなっている。

フルサイズのペンタックス [デジタルカメラ]

CP+の直前ということでTwitterのTLは新製品情報だらけである。
もうね、おかげさまで、いま新製品の原稿執筆やらでたいへんでブログを書くどころじゃないんですが、2月5日の本日の発表でかなり気になったことをひとつだけ書いておきます。
現時点でのカメラ関連新製品でもっとも私の琴線に触れたのはリコーイメージングから発表された35ミリフルサイズのセンサーを搭載した名無しペンタックス一眼レフである。
正確には35ミリフルサイズデジタル一眼レフの開発発表だからネーミングはなし。どうやら今年中には発売の運びとなるらしいという。ま、早めの予告みたいなものですね。
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現行品としては35mmフルサイズに対応するレンズが少ないのに大丈夫なのかねえと思うがペンタックスブランドは一部では「一眼レフのパイオニア」として知られてきたから否応無くこれはいつかは実行せねばならないことだったはず。ペンタプリズム部分はなんか67IIあたりを想起させるのだけど、レトロな雰囲気にしたのはニコンDfの影響もあるのかなあ。
M42時代から含めて考えるとタクマーやペンタックスブランドのレンズ中古市場にはたくさんある
から心配はいらないかしら。お古レンズでこのカメラの実力を引き出せるのかどうかというのはまた話は別なんで、そこでツッコミがないようによろしくお願いします。
ただ、少し冷静に考えてみると、画質の良し悪しは別として、ペンタックス645Zのセンサーサイズ
は約33×44と小さく、35ミリフルサイズをひとまわり大きくした程度である。標準レンズの焦点距離
も55mm相当である。
つまり、この新型のフルサイズ一眼レフの画質が強力な出来だったとしたら(たぶんフルサイズデジタルカメラでは最後発なんだからかなりこだわるだろう)両者のそれぞれの存在意義というか使い分けはなんか難しくなるんじゃないかと。これは画質の優劣の問題ではなくて、35ミリフルサイズとの使い分けがなんとなく必然を感じずに結局645Dとさよならした私としては、余計なお世話だろうが、開発発表時からいらぬ心配をしているのである。

ギャラリーと暗室バーPaper Pool [暗室]

東横線の祐天寺駅近くにギャラリー&暗室&バー「Paper Pool」という粋なお店が昨年開店した。

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ギャラリーを併設しているバーは東京では珍しくはないけど、暗室まで併設したバーというのは世界でも他に例がないように思うのだけど。店主の写真好きから企画されたわけだが、銀塩モノクロ写真製作をする人にとっては感動的な店である。
高いカメラを購入しても写真が上達することはないのだけど、モノクロ銀塩写真の場合は、暗室の使いやすさ如何で作業に対する意識が変わってくる。あ、お座敷暗室が悪いと言っているのではないですよ。ただ、個人的には暗室作業がやりやすいかどうかで写真製作に対するモチベーションが変わってくるような気がしているわけ。
日本の住宅事情、さらにはデジタル化が進んだいまでは、個人が暗室用のスペースを確保するのはタイヘンだけど、ここの暗室で写真を焼いて、作業の後にプリントを見つつ一杯グラスを傾けるという芸当もできてしまうのだから、オトナの写真趣味人にとっては至福の店なのだなあ。

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うちの仕事場は東京の西方向にあるので、もう少しここが近ければなーと思うんだけど、そうなると入り浸りになり、うちの仕事場にある狭い暗室存続の是非が問われかねなくなる(笑)。
店主の狐塚英雄さんのブログはココ。写真に限らず、文学や音楽についても博学であり楽しい話ができます。ちなみに店主は料理上手ですからアテも素晴らしい。

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貸し暗室の設備は決して侮れないですよ。ドライマウントプレスまで用意されているんですから、バライタのプリントもできちゃいます。敷居の高い店ではないから、お酒と写真好きの方、お酒飲まなくても、写真好きな方に私からオススメしておきます。写真展を見るだけならタダですよー。

あけましておめでとうございます。 [銀塩カメラ]

寝ぼけた挨拶をするなと言われそうですが。もう七草になっているじゃないかと。
昨年末に広島方面にロケ行ったり、書きもの仕事を越年したりしてバタバタしとりました。
今年もどうぞよろしくお願いします。
ほんとは今年の抱負なんてのを書いたほうがいいんでしょうが、もともとできるかぎり
「何もしたくない」人なんで書きません。ちゃんと生きていくことが目標です。
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新年早々に修理上がりのニコンフォトミックFTNが到着。AFニッコール80mmF2.8S(F3AF用)
なんぞを装着して遊んでいるわけですが、このレンズ、試作品みたいな姿のくせにちゃんとカニのハサミもついています。この組み合わせでTTL開放測光できます。それに実によく写ります。
偉大なる互換性のあるニッコールの名玉とでもいいましょうか。そのココロザシには感動します。
とはいえ、接点の関係からニコンDSLRには使えませんのであしからず。
あ、こんなことして遊んでないでカメラ雑誌2月号の原稿の残りを書かないといけません。

M.ズイコーデジタルED40-150mmF2.8 PRO [レンズ]

新戦力でM.ズイコーデジタルED40-150mmF2.8 PROが加わったのだけど、想像以上の仕上がりである。鏡胴の仕上げもいいし、描写性能も申し分ない。どちらかというと広角系好きの私なんだけど、これなら街に持ち出してやろうかという気にさせる大きさと重さとそのスペックである。
専用のテレコンバーターMC-14との組み合わせでもまったく問題ない描写をする。と、いうか装着時、非装着時の描写の判別がわからないくらい性能面で信頼がおけるものだ。
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小型軽量高性能ということで、焦点距離が重複するレンズはもういらないかなあと思ったんだけど。
どうにも手放しづらい。ズイコーデジタルED50-200mmF2.8-3.5は(写真右)どうするんだとか、M.ズイコーデジタル ED 40-150mm F4.0-5.6(写真左)も小さくてかなりいいぜとか、それぞれに使い分けできるんじゃないかと思ったり。まあ、そうして収納スペースが減っていって悩んだりするんだけどね。
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オリンパスOM-D E-M1 M.ズイコーデジタルED40-150mmF2.8+MC-14 f4 AE AWB ISO400

軽いテストのつもりで三脚も持たないで手持ちでテレコンもかまして、カンタンにちゃっちゃっと撮影して、これだけ写れば文句はなし。5軸手ブレ補正も効きがいいし、最短撮影距離が0.7mというのもすごい便利。超望遠マクロ撮影できますぜ。万能望遠ズームレンズですね。ズイコーはデジタル化してから、廉価なものから高価なものまで、ハズれのレンズがほんとにないんだけど、このレンズはさらに上を行く一皮剥けた感あります。
“サンニッパ”という言い方はおこちゃまみたいでキライなんだけど、画角的にみて、テレ端では35mm判相当で300mmF2.8となる。このレンズ使うとますますフルサイズ一眼レフとか持ち出さなくなるよなあ。

ブサイクなカメラ2 [銀塩カメラ]

 超高性能でもブサイクなカメラだと使う気がしないと、これまでずっと言い続けてきた。カメラ雑誌で行われているバイヤーズガイドだとかベストカメラでもデザインが優先してしまう。
 ただ、どうもトシを食ってきたせいか人間は外観だけで判断しちゃいかんという昔から言われてきた話を思い出してこれをカメラに当てはめて反省したりする。
 いや、ちょっとこれはウソか。少なくともプライベートで使用するカメラはもう何が欲しいのか自分でもよくわからなくなっているので、ブサイクなカメラに興味が湧いてきたりする。自分でも矛盾していることはわかっています。はい。
 前にブサイクなカメラを取り上げたのはニコンFフォトミックだったと思うけど、最近入手したブサイクカメラはリコーTLS401。アイレベルとウェストレベルが切り替えられること(だけ)が特徴の一眼レフ。ペンタミラー方式のうようでマウントはM42で絞り込み測光。シルバークロームやものすごく汚いブラックは持っていたんだけど、そこそこ外観がよさげなブラックを探してまして、ふとそういう思いが通じて目の前に現れたりするから始末が悪い。だって、このツラ構えでハゲハゲの汚いカメラを持っているとかなりアブナイ人に見えますぜ。と、いうわけで見過ごすことができずに保護することになる。まあ、それに伴う対価は赤提灯2回分程度であるから許容範囲かな。
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 それにしてもデカくて重たくてブサイク。ファインダーは青くて暗い。ウエストレベルファインダーの倍率は小さくて見やすいとはいえない。この個体はメーターはアウトみたいだけど、可動品ならスポット測光への切り替えも可能。
 でも、やりたかったことをやりました、という当時のエンジニアの気概は感じるわけ。これであえてウエストレベルだけを使用した写真のみを撮るというシバリをつけたりしたらどうかとずっと思っているんだけど、いつも途中で挫折してしまうという。今度こそはを考えてはいるんだけど。

コシナ・フォクトレンダー・ヘリアー40mmF2.8 [レンズ]

 ヘリアー40mmF2.8はずいぶんと変わったレンズである。VMマウント(ライカMマウント互換)でありながら、使用カメラはα7系のEマウントカメラを使うことを前提としている。
 装着するには同社のVM-Eクローズフォーカスアダプターを使用する必要があるわけだけど、その回りくどさは凄いものがある。
 VM-Eクローズフォーカスアダプターは決して廉価ではないが、海外製のアダプターの作りとは一線を画したものである。こうした凝った作りこみのレンズを作ってしまう企画力は大きなカメラメーカーでは決してできなることのない技であろう。昨今のクラシックレンズブームにあえて同じ土俵で挑んだ最新のレンズという意味あいもあるが、少しアイロニーにも感じられることも興味深い。

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 ライカM系のカメラやレンズのことならなんでもわかるぜ、という人ならば必要ないけど、このレンズの意味するところを普通の人(笑)にも知っていただくためにカメラファンのサイトでもレビューしている。
 肝心の写りに関しては、クラシカルな構成を保ちつつも非球面レンズを巧みに使い、高画素のデジタル画像にも対応させようという試みのようだが、個性があって好きな描写である。